新型コロナウイルス感染症の流行を押さえ込むために 住民の皆様へのお願い

お知らせ

全国的には新型コロナウイルス感染症の流行が続いています。地域によっては急速な拡大がみられているところもありますが、山口県では急速な感染拡大は回避出来ている状況です。しかし、今後爆発的な流行が発生するリスクは否定し得ない状況であることも事実であり、ゴールデンウィークが終わるまでの約2~3週間が感染拡大防止に対して重要な局面となると思われます。

 

発熱や咳などの風邪症状がある人は、発症してから1週間は外出しないでください。ただし、症状が長引いている場合および急速に症状が悪化する場合 には、かかりつけ医など医療機関に電話で相談してください。

 

これは学校休校よりもイベント自粛よりも、何よりも大切なことです。もちろん、その風邪症状は新型コロナウイルスによるものではないかもしれません。しかし、そうで無いとも言い切れません。症状を認めたら、自分は新型コロナウイルスに感染しているかもしれないと考えて、周囲に感染させないために外出を控えてください。

 

山口県の皆様が力を合わせ、一人一人が小さなことを行うことで支え合えれば大きな力となり、この新型コロナウイルス感染症の流行を必ず押さえ込むことが出来ます。完全に押さえ込むことは出来なくとも、必要な人が適切な医療を受けることが出来るレベルで制御することが出来ます。

 

どうか、この大切なメッセージを受け止め、正しく理解し、そして行動へと移していただければと思います。

 

 

 

新型コロナウイルス感染症に関するQ & A

Q1. 心配なので、新型コロナウイルスに感染していないかを調べてもらえますか? 山口県における新型コロナウイルス患者様へのPCR検査は4月20日現在すべて行政検査となっています。したがって、全ての希望者に対応出来る体勢では無いことをご理解ください。 現時点では以下に該当する患者様に関して保健所、もしくは医師の判断下にPCR検査を行う状況です。(4月20日現在) ① 発熱、咳など疑われる症状を4日以上認める患者のうち、以下に該当する者。 1)重症化するリスクのあるもの(Q2参照) 2)妊婦 3)医療もしくは介護従事者 ② 発熱、咳など疑われる症状を認める患者のうち、以下に該当する者 1)確定患者の濃厚接触者 2)2週間以内に流行地域への渡航歴がある者(国内、国外を問わず) 3)2週間以内に流行地域への渡航歴がある者との濃厚接触者 ③ 周囲に同様の症状を有する者が複数認められ、集団発生が疑われるとき ④ 胸部レントゲン写真またはCT検査で疑われる肺炎像を認める患者のうち、その原因が明らかではない者 ただし、上記に該当しないものが新型コロナウイルス感染者では無いとするものではありません。 したがって、息苦しい、食事が摂れない、倦怠感が強いなど症状が重いと感じたときには、迷わずに近隣の救急外来を受診してください。 ただし、その際にはあらかじめ医療機関に電話をかけて受診方法について問い合わせ、その指示に従ってください。

 

Q2. 重症化するリスクのある人とは、どのような人ですか? 高齢者、糖尿病、心不全、呼吸器疾患(肺気腫など)の基礎疾患がある方、透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方などが考えられます。ただし、基礎疾患のない若い方であっても重症化している事例が報告されています。過信することなく、症状が重いと感じたら、救急外来を受診するようにしてください。

 

Q3. PCR検査の精度はどのくらいですか? 臨床検査の精度管理には、いろいろな指標があります。そのうち、感度というものが重要な指標なので、これで説明します。感度とは「真の感染者に検査したとき、どれくらいが陽性になるか」というもの。裏を返せば「見逃しがどれくらい出るか」という指標でもあります。 実は新型コロナウイルス感染症に対するPCR検査の感度は高くありません。諸説ありますが、おそらく70%以下だと思われます。10人の感染者がいたとしても少なくとも3人は見逃されると言うことです。ですから、発熱は咳などの風邪症状がある人は発症してから1週間は外出しないように心がけてください。

 

Q4. 一緒に暮らしている人に感染させないためにはどうしたらいいですか? 症状のある人を家庭内の個室に隔離してください。発症した日を0日目として7日目までは部屋から出ないようにします。ただし、周囲に人がいないことを確認して自宅の庭などに出ることは可能です。 どうしても屋内を移動しなければならないときは、マスク(布マスクでも可)を着用します。そして、部屋の外では出来るだけ余計なものを触らないようにします。触る必要があるときは、事前にアルコール(石けん手洗いでも可)で手指衛生をして、その後は自分の身体(衣類を含む)を触らないように心がけます。 トイレやシャワーを使用するときは、ドアノブや蛇口など触った場所を良く覚えておき、アルコール(台所洗剤を100~200倍に薄めた水でも可)をしみこませたペーパータオルで拭ってください。なお、歩いた場所の床を拭く必要はありません。 食器やタオルを共用しないように注意してください。とくに、本人に差し入れた食事や使用した箸やスプーンなどの食器類には、ウイルスが付着されている可能性があります。他の家族は口にしないようにしてください。ただし、通常の洗浄・洗濯をすれば、食器やタオルを他の家族が再利用することは可能です。

 

Q5. ひとり暮らしなのですが、食事などで外出が必要です。どうしたらいいですか? できるかぎり、外出しないでください。食事などが生活に必要なものは知人・友人に依頼するなどして自宅に届けてもらいましょう。ただし、玄関先においてもらうようにして対面で受け取ることがないようにしましょう。

 

Q6. 布マスクを着用することで感染をふさぐことができますか? マスクに期待する感染予防の効果とは、大きく分けて2つあります。 ① 症状のある人からの飛沫を吸い込まないようにして、自分への感染を防ぐ効果です ② 感染している(かもしれない)自分から飛沫を散らさないようにして他人への感染を防ぐ効果です。 布マスクについては①の効果は限定的だと思われます。口元を覆うことで、ある程度は飛沫を捕捉するでしょうが、それが意味のある効果とまで言えるかは分かっていません。ただ、空中を浮遊している「しぶき」の粒子は時間経過とともに細かくなっており、布であれば容易に通過してしまうのではないかと考えられます。ですから、布マスクで予防出来ると期待すべきではなく、とくに患者の診察をする医療従事者が布マスクを使用することはありません。 一方、自分に咳などの症状を認めるとき、布マスクを着用していれば、周囲に拡散させる飛沫の量と距離を大幅に減らすことが出来ます。口から出るときの「しぶき」の粒子はいまだ大きく、しめっているので、効果的に捕捉することが期待出来るからです。ただし、その効果についての十分な研究はなく、過信しすぎることなく、症状がある人は外出を控えてください。 また、新型コロナウイルス感染症では、無症状のウイルス保有者からの感染もあり得るとされています。ですから、症状のない人であっても、近距離での会話などで周囲に感染させるリスクがあります。その意味では症状がなくとも、周囲に感染させないために布マスクを着用して外出すること、仕事をすることの意味はあると考えられます。 ただし、布マスクであれ、医療用マスクであり、その効果は完全ではありません。もしかしたら自分は症状が無くても感染しているかもしれません。したがって、全国で新型コロナウイルス感染者が増えている現時点では不要不急の外出を控え、不特定多数が集まる場所を避け、公共のものを触った後の手洗いを習慣とし、高齢者や持病のある人には会わないようにすべきです。そうした心がけのうえで、追加的に布マスクを着用することであれば推奨されます。

 

Q7. こどもにもマスクを着用させた方が良いでしょうか? 症状のあるこどもは外出させないでください。マスクを着用させたとしても、気になって顔を触るようになり、その手であちこちを触って感染を拡げる可能性があります。 もちろん、どうしても外出させる必要があるとき(医療機関を受診するときなど)はマスクを着用させた方がよいでしょう。ただし、こまめにウェットティッシュなどで手を拭ってあげてください。 一方、症状のないこどもがマスクを着用する必要はありません。 そもそもこどもは正しくマスクを着用できません。正しく捨てることもできません。 新型コロナウイルスへの感染予防では、目鼻口など顔を触らないことが重要ですが、マスクを着けているこどもの手は常に汚染されていて、感染リスクを高めているかもしれません。 持病のあるお子さんが、何らかの理由で人混みに行かざるをえないときは、きちんとした指導のもとでマスクを着用することはあり得ると思います。しかし、健康なこどもがマスクを着用する意義はありません。 以上の文章は沖縄県立中部病院感染症内科より発せられているものを参考に当地域の状況に合わせて一部改変をさせていただきました。 今後、新型コロナウイルス感染症の地域内の状況によってはさらなる改変、追加等が必要な場合があります。

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